紙の論文と実験書の自炊

さすがに流行語大賞には選ばれなかったようですが、「自炊」という言葉を今年の後半くらいから、よく聞くようになりました。
2チャンネル由来の言葉だったんですね。この自炊技術 Wiki*で初めて知りました。
iPadの日本発売により、まだ日本での電子書籍の普及が遅れていたこともあり、一気にブレークした感じです。

なんか「カンブリア宮殿」でも取り上げられたらしいですね。
カンブリア宮殿「電子書籍元年x村上龍〜変化に怯えるか?ワクワクするか?」整理メモ - 北の大地から送る物欲日記

まぁ、その前から紙の文書の電子化というのは少しずつ広がってきていたわけですが。
私も留学にあたり、研究室に置いていた論文のコピーや書籍を整理しなきゃいけない状況になったわけです。日本に残していくものに関しては実家に預けるつもりだったのですが、狭い実家にそんなにたくさんは預けられません。また、アメリカに持っていきたい実験書などもあります。残しておきたい大事な本はともかく、実験書とかは電子化してしまった方が便利なんじゃないかと思い立ちました。
それから、最近の論文はほとんどPDFファイルとして、ダウンロードできますが、昔のものは今でも図書館に行って、コピーをとって保存しています。そのコピーも医者になってからの10年間で相当量貯まっていました。たぶんもう二度と読まないものも多いとは思うのですが、疾患の論文などは突然必要になることもあります。その時、またコピーをとりに行くのは面倒です。ということで、これらもスキャンして保存することにしました。PDFにしておけば、管理も楽です。私は、MacのPapersという文献管理ソフトを使っていますが、そのソフトの話はまた後日。
大学の図書館に電動の大きな裁断機があったので、本はそれでザクザクと裁断。コピーされた論文はちょっと面倒で、多くのものはA3にコピーして、二つ折りになって保存してあります。スキャンするためにはA4以下にする必要があるのですが、綺麗に切らないと紙詰まりしてしまうんですね。そこで、下のような裁断機で折り目の部分を切り取ることにしました。
カール事務器 ディスクカッター DC-300
あとはスキャンするだけです。ドキュメントスキャナーは、これからは必要ですよと説き伏せて、研究室で買ってもらいました。まぁ、使っているのは私だけでしたが。。。私的にはFUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500がよかったんですけど、勝手に選べなかったので、
EPSON Offirio シートフィードスキャナー ES-D200 600dpi CCDセンサ A4対応
これになってしまいました。でも、まぁ使ってみるとこれでも特に不便はなかったです。詳細な設定はちょっと覚えていないのですが、200dpiくらいで、カラーがどうしても必要なもの以外は白黒でスキャンしました。あまり解像度を大きくすると、スキャンスピードも遅くなるし、できあがるPDFファイルの容量も大きすぎます。
本は数十冊、論文は数百編はあったと思います。仕事の合間とか、終わってからとか、時間を見つけてせっせと裁断・スキャンしていました。途中から、本棚が空きスペースがどんどん広がっていくのが快感になったりして。
そして、論文は先ほどのPapersに突っ込み、本は、渡米直前にiPadを購入したので、iPad Appのi文庫HDに保存することにしました。その本棚がこんな感じ。

こちらに来てから、やはり日本語の実験書で確認したくなることはあるので、重宝しています。本を送らなくてすむので、引っ越し代も節約できますしね。