アメリカ人はなぜ気が長いのか?

こちらに来て、アメリカ人たちの行動で最初に目についたのが、待つことに対して寛容だなぁということでした。
例えば、
彼らはエレベーターで「閉」ボタンを押しません。自然にドアが閉まるまで待っています。押すのは日本人か、中国人です。。。
また、
車を運転していて、交差点で信号待ちをしている時、前の車が亜青信号になっても気付かず、動き出さないことがありますよね。そういう時、日本だとほんの数秒でクラクションが鳴らされますが、アメリカではほとんど鳴りません。動くまで待っています。
お店のレジなどで手間取っている客がいた時、日本だとよく後ろのオッチャンが「早くしろよ!」とか文句を言ったりしていますが、そういうこともありません。
もちろん、そうじゃないアメリカ人もいます。でも、率から言うとわずかです。なんでこんなに気が長いのでしょうか。
エレベーターの「閉」ボタンに関しては慣習なのかもしれませんが、信号待ちやレジ待ちについてはそれだけじゃなさそうです。
先日、こんなこともありました。
ある国立公園に旅行に行ったのですが、ゲートに行くとなんとクローズなのです。尋ねると雪で危ないから別のゲートに行ってくれとのこと。別のゲートまでどれくらいかかるのか聞いたら、なんと5時間だと言うのです。唖然としました。行くしかないので、渋々向かったわけですが、私達と同じようにそのゲートまで来てしまった人たちも結構いたのです。でも、その人達、誰一人文句を言ったりしてないんですよね。しょーがないねみたいな感じで、引き返して行くわけです。そう、確かに仕方ないのです。来るまでにきちんと調べておかなかった自分が悪いわけですし。まぁ、そのゲートに到るまでは街から一本道で1時間くらいなので、途中で表示くらいしようよとは思うのですが。
でも、ここで思いました。この自分の責任というのがアメリカではしっかり意識されているのではないかなと。信号待ちにしても、レジ待ちにしても、そして閉まっていたゲートにしても、そこを選んだのは自分なわけです。待たされるのも、別のゲートに行かされるのも自分の責任。だから、他人に対して、イライラしても仕方がない。そういう思考回路かなと。
レジなどのお店のサービスについては日本は圧倒的にすばらしいです。だから、アメリカではサービスが悪いのが当たり前で慣れているからイライラしないと言うこともあるのかもしれません。ですが、私はこの自己責任の意識はもう少し日本人も持つべきだと思います。日本の接客のすばらしさは誇るべきものですが、そこに甘えすぎてもいけないのです。今の日本人は他人のせい、そして、他人任せにしすぎな気がします。
今、日本は大変な状況に直面しています。どうなっていくのか想像もつきませんが、だからこそ、他人任せ、国任せにせず、一人一人が自らの責任で行動していくことが必要になってくるのではないでしょうか。